2008年10月14日

葛飾北斎 83才にして 信州 小布施に旅する

 10月初旬,草津温泉白根山上高地―富士山5合目 のルートで 紅葉の旅を満喫した.その途中で信州の小布施町に立ち寄ったが,そこには「北斎館」があった.なんと,江戸後期の浮世絵葛飾北斎 の没年近くの肉筆画も多数収蔵する美術館とのことであった.

続きを読む
posted by TaD at 13:27| Comment(2) | TrackBack(0) | 教育 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月02日

XA=I⇔AX=I の初等的証明

 相加相乗平均に新証明法 高校教諭、運転中にひらめく という記事に触発されて,初等的証明の意義 というスレを書いてしまった.

続きを読む
posted by TaD at 18:21| Comment(1) | TrackBack(0) | 学問 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月26日

2008年07月12日

ニュートンの流率法

参考文献:
高橋 秀裕 著 『ニュートン―流率法の変容 』(コレクション数学史3,東京大学出版会)
カッツ 数学の歴史』(p.568〜589)(上野健爾 他 監訳,共立出版)


 微分法の創始にあたるニュートンの流率法を回想してみよう.ニュートンは自然現象を究明する物理学者であった.“その究明は数学によって完全になされる”と彼は信じ,そして成し遂げたのであった.( kkyamasita 氏の分かり易い解説で流率法を概観しておくと良いでしょう).

 自然は時間と共に変化する.よって,自然を記述する量( など)は‘ 時間の流れ に依存する変量’=「流量」であり,その時間的瞬間変化率( など)を彼は「流率」と呼び,流量のうえに・記号を付けて表した( など).
続きを読む
posted by TaD at 02:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 学問 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年06月13日

中間値の定理---その証明

 実数の連続性 を議論し,上(下)に有界な数の集合の上限(下限)の存在定理 を証明した.それらは
中間値の定理: 閉区間[a,b] で 関数 f(x) が 連続 で,(簡単のために) f(a)<f(b)とする.
このとき,f(a) と f(b) の中間の値 k( f(a)<k<f(b) )に対して,f(c) = k を満足する c( a<c<b )が開区間(a,b) の中に存在する.
を証明する流れの中にあった.その定理の意味は 図から明らか であるが,厳密な数学的論理体系の下では証明されねばならない運命にあった (-_-;).

続きを読む
posted by TaD at 00:32| Comment(0) | TrackBack(0) | 学問 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年06月10日

上に(下に)有界な数の集合には上限(下限)があること---その証明

参考文献:
小平邦彦 著 『解析入門 I 』(岩波書店)
高木貞治 著 『解析概論』(改訂第3版,岩波書店)

 アリくんは超巨大な 蟻地獄 に落ちてしまった.
慌ててすり鉢斜面を分速9mでよじ登ったつもりだったが,1分後には9割もずり落ちて(1割の)0.9m しか登れなかった.次の1分間は9mの1分(=0.01)つまり0.09mしか登れず,次の1分間は0.009mしか登れず,結局3分間に0.999m登った.このように,登る効率はどんどん低下していき,結局,アリくんは
n 分間に0.99・・・9 m (9が小数点以下に n 個並ぶ) だけすり鉢を登ることができた.
 もし,すり鉢が2mあったら,それはアリくんの登り方:0.999・・・m では 到達できない 「上界」である.いや,すり鉢が1.1mとか1.01mであっても到達できない上界である.
すり鉢が1mだったらどうか.1mは有限の時間ではぎりぎり到達できない最小の上界つまり「上限」である.

続きを読む
posted by TaD at 17:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 学問 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年05月30日

‘切断’と 実数 の理解

参考文献:
小平邦彦 著 『解析入門 I 』(岩波書店)
高木貞治 著 『解析概論』(改訂第3版,岩波書店)

 実数の連続性 再論 において,有理数の切断から出発して,実数の連続性を導いた.その内容は(厳密性はさておき)数学的証明であった.結局,‘実数’は‘切断’の理論によってどのように理解・納得できるのであろうか.

続きを読む
posted by TaD at 01:27| Comment(0) | TrackBack(1) | 学問 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年05月25日

実数の連続性 再論

参考文献:
小平邦彦 著 『解析入門 I 』(岩波書店)
高木貞治 著 『解析概論』(改訂第3版,岩波書店)

 実数の連続性 から,ε-δ論法 を用いて,極限に関係する定理’s を証明しておくことになった(出版の際に載せるかどうかは未定).実数の連続性を証明に適した形に書いておこう.

続きを読む
posted by TaD at 02:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 学問 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年05月20日

極限 lim とε-δ論法--その2:ε-δ論法入門

 極限 lim とε-δ論法--その1 で‘限りなく’論法( lim 論法)が証明のための道具としては無力であることを見た.それに代わる有力な道具が ε-δ論法である.以下,その入門編である.


続きを読む
posted by TaD at 16:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 学問 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年05月19日

極限 lim とε-δ論法--その1

 実数の連続性を最初に持ってきた場合 には,関数の連続性を次に続けるのが自然である.そのとき,極限( lim )に関する議論が不可欠になる.


続きを読む
posted by TaD at 01:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 学問 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年05月05日

数列と極限,どっちを先に議論するか?

 実数の公理系の確立と限りないスリム化―そして数直線は無くなった で,ギリシャ数学 から 実数の公理系 までの話が進んだ.その後,趣味にかまけて二月以上楽しんでしまった.さらに,また,4月に入ってすぐ,家のリフォームで室内の全面改装を行い,20年間ため込んだがらくたの整理にまだ手こずっている最中である.

 そんな折,共立出版(株)の ♀編集者‘圭ちゃん’(see 中段)から,“元気に執筆をお進めいただいてますか?”ときた.やば〜〜い.幸か不幸か,妻の 白樺花粉症 が酷(ひど)くなって,ゴールデンウイークに遠出ができない.頑張って書くぞ〜.

続きを読む
posted by TaD at 14:24| Comment(2) | TrackBack(1) | 学問 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年03月22日

正方行列 A, B に対して AB=A+B ならば AB=BA

 表題の問題が あらきけいすけ先生の研究日誌 に紹介されていた.問題の単純さと,きれいな証明をしたい気分に誘われて,計算用紙に鉛筆を走らせてみた.


続きを読む
posted by TaD at 00:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 学問 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月05日

手探り思考v.s.演繹思考 または? アマの思考v.s.プロの思考

 先日パソコンのオーバークロックに挑戦してみたわけだが,その原理が分からないから,一方で原理を探りながら,他方で上手の指示に盲目的に従うという態だった.


続きを読む
posted by TaD at 01:00| Comment(2) | TrackBack(0) | 学問 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月15日

実数の公理系の確立と限りないスリム化―そして数直線は無くなった

 ピタゴラスからデデキントの切断までのメモ(その4:ニュートン 2)で,ちょっと先回りをして,実数の公理系を述べた.その公理系は,I ) 四則演算に関する公理系,II ) 大小関係に関する公理系,および,III )実数の連続性に関する公理からなります:
続きを読む
posted by TaD at 00:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 学問 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月12日

ピタゴラスからデデキントの切断までのメモ(その5:デデキントの切断 2―エウドクソスの比の理論)

 デデキントの切断は有理数を用いて実数を定義する方法であった.古代ギリシャ時代にも,有理数は,自然数の比( m:n )という形で,実質的には存在した.したがって,古代ギリシャ人が,自然数の比を用いて,(連続)量(=事実上の実数)の理論を考えても不思議はない.そして,それはユークリッド『原論』第V巻 定義V-5 でなされ,そこにはデデキントの切断に当たることが述べられている:
続きを読む
posted by TaD at 00:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 学問 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月10日

ピタゴラスからデデキントの切断までのメモ(その5:デデキントの切断 1)

 懸案の問題 数=自然数? の解 が片づいたので,「ピタゴラスからデデキントの切断までのメモ」に戻って,最後のデデキントの切断を議論しよう.


続きを読む
posted by TaD at 00:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 学問 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月06日

補足2(まとめ) to 数=自然数? の解 by 足立恒雄 著『数学と思想』(仮題)

 This is a pen. (これは1本のペンです).今の場合,a = one は,1本のであって,1のではありませんね.the first train (1番列車)の first1番目を表す序数ですね.足立恒雄 著『数学と思想』数=自然数? の解 by 足立恒雄 で議論したように,インド・ヨーロッパ語族においては,基数と序数は厳然と区別されます:
続きを読む
posted by TaD at 23:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 学問 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月02日

ゼノンの影響 to ギリシャ数学:(3)エレア派のパルメニデスとゼノン

参考文献:
ソクラテス以前の哲学者たち【第2版】(M.スコフィールド 他著
内山 勝利 他訳,京都大学学術出版会(英語版:1983))
数学史の世界(村田 全,玉川大学出版部(1977))

 ピタゴラス(前572頃〜前497頃)に半世紀程遅れてエレア派のパルメニデス(前515頃〜?)とゼノン(前490頃〜前430頃)が現れた.彼らは当に独創的であった(see スコフィールド):
 パルメニデス:
(1)真理は論理(背理法=帰謬法)によってのみ到達される.
(2)「あるものはある,ないものはない」という命題から論理を展開する.
(3)その結果: 真にあるところのものは,連続一体・不生不滅で,変化もしなければ運動もしない.それは,均質で,球体をなしている.

 ゼノン:
アキレスは亀に追いつけない.飛んでいる矢は止まっている.etc.

続きを読む
posted by TaD at 01:01| Comment(2) | TrackBack(0) | 学問 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年12月27日

ゼノンの影響 to ギリシャ数学:(2)ピタゴラス&その学派

 前回の投稿 ゼノンの影響 to ギリシャ数学:(1)関係資料 で,古代ギリシャの数学史が,1960年代以降,大幅な書き換えを迫られているという資料を提示した.今日は,それらに基づき,ピタゴラスとその学派 のことをまとめてみたい.

続きを読む
posted by TaD at 00:32| Comment(3) | TrackBack(0) | 学問 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年12月16日

ゼノンの影響 to ギリシャ数学:(1)関係資料

参考文献:
ユークリッド『原論』の成立(斎藤 憲,東京大学出版会(1997))
ソクラテス以前の哲学者たち【第2版】(M.スコフィールド 他著,
内山 勝利 他訳,京都大学学術出版会(英語版:1983))
数学のあけぼの(A.K.サボー 著,村田 全 他訳(1976))
数学史散策(村田 全,ダイヤモンド社(1974))
数学史の世界(村田 全,玉川大学出版部(1977))

 ギリシャ数学の全体像を理解したいと思って勉強しだしたわけだが,1960年代に入ってから,ギリシャ数学史に変革の大波が押し寄せたらしい.村田全教授はこれを“サボー革命”と呼んでいる.この革命によって,ギリシャ数学史の研究者たちは従来の学説に懐疑的な姿勢をとらざるを得なくなり,したがって,従来の解説書のかなりの部分が通用しなくなった.その内容をここで手短に述べたとしても,あまりの激変のために,読者の納得は得られないでしょう.そこで,まず,10冊以上読んだ数学史書の中から数冊を厳選して紹介したい.

続きを読む
posted by TaD at 23:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 学問 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。