2008年05月30日

‘切断’と 実数 の理解

参考文献:
小平邦彦 著 『解析入門 I 』(岩波書店)
高木貞治 著 『解析概論』(改訂第3版,岩波書店)

 実数の連続性 再論 において,有理数の切断から出発して,実数の連続性を導いた.その内容は(厳密性はさておき)数学的証明であった.結局,‘実数’は‘切断’の理論によってどのように理解・納得できるのであろうか.

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2008年05月25日

実数の連続性 再論

参考文献:
小平邦彦 著 『解析入門 I 』(岩波書店)
高木貞治 著 『解析概論』(改訂第3版,岩波書店)

 実数の連続性 から,ε-δ論法 を用いて,極限に関係する定理’s を証明しておくことになった(出版の際に載せるかどうかは未定).実数の連続性を証明に適した形に書いておこう.

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2008年05月20日

極限 lim とε-δ論法--その2:ε-δ論法入門

 極限 lim とε-δ論法--その1 で‘限りなく’論法( lim 論法)が証明のための道具としては無力であることを見た.それに代わる有力な道具が ε-δ論法である.以下,その入門編である.


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2008年05月19日

極限 lim とε-δ論法--その1

 実数の連続性を最初に持ってきた場合 には,関数の連続性を次に続けるのが自然である.そのとき,極限( lim )に関する議論が不可欠になる.


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2008年05月05日

数列と極限,どっちを先に議論するか?

 実数の公理系の確立と限りないスリム化―そして数直線は無くなった で,ギリシャ数学 から 実数の公理系 までの話が進んだ.その後,趣味にかまけて二月以上楽しんでしまった.さらに,また,4月に入ってすぐ,家のリフォームで室内の全面改装を行い,20年間ため込んだがらくたの整理にまだ手こずっている最中である.

 そんな折,共立出版(株)の ♀編集者‘圭ちゃん’(see 中段)から,“元気に執筆をお進めいただいてますか?”ときた.やば〜〜い.幸か不幸か,妻の 白樺花粉症 が酷(ひど)くなって,ゴールデンウイークに遠出ができない.頑張って書くぞ〜.

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2008年03月22日

正方行列 A, B に対して AB=A+B ならば AB=BA

 表題の問題が あらきけいすけ先生の研究日誌 に紹介されていた.問題の単純さと,きれいな証明をしたい気分に誘われて,計算用紙に鉛筆を走らせてみた.


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2008年02月05日

手探り思考v.s.演繹思考 または? アマの思考v.s.プロの思考

 先日パソコンのオーバークロックに挑戦してみたわけだが,その原理が分からないから,一方で原理を探りながら,他方で上手の指示に盲目的に従うという態だった.


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2008年01月15日

実数の公理系の確立と限りないスリム化―そして数直線は無くなった

 ピタゴラスからデデキントの切断までのメモ(その4:ニュートン 2)で,ちょっと先回りをして,実数の公理系を述べた.その公理系は,I ) 四則演算に関する公理系,II ) 大小関係に関する公理系,および,III )実数の連続性に関する公理からなります:
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2008年01月12日

ピタゴラスからデデキントの切断までのメモ(その5:デデキントの切断 2―エウドクソスの比の理論)

 デデキントの切断は有理数を用いて実数を定義する方法であった.古代ギリシャ時代にも,有理数は,自然数の比( m:n )という形で,実質的には存在した.したがって,古代ギリシャ人が,自然数の比を用いて,(連続)量(=事実上の実数)の理論を考えても不思議はない.そして,それはユークリッド『原論』第V巻 定義V-5 でなされ,そこにはデデキントの切断に当たることが述べられている:
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2008年01月10日

ピタゴラスからデデキントの切断までのメモ(その5:デデキントの切断 1)

 懸案の問題 数=自然数? の解 が片づいたので,「ピタゴラスからデデキントの切断までのメモ」に戻って,最後のデデキントの切断を議論しよう.


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2008年01月06日

補足2(まとめ) to 数=自然数? の解 by 足立恒雄 著『数学と思想』(仮題)

 This is a pen. (これは1本のペンです).今の場合,a = one は,1本のであって,1のではありませんね.the first train (1番列車)の first1番目を表す序数ですね.足立恒雄 著『数学と思想』数=自然数? の解 by 足立恒雄 で議論したように,インド・ヨーロッパ語族においては,基数と序数は厳然と区別されます:
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2008年01月02日

ゼノンの影響 to ギリシャ数学:(3)エレア派のパルメニデスとゼノン

参考文献:
ソクラテス以前の哲学者たち【第2版】(M.スコフィールド 他著
内山 勝利 他訳,京都大学学術出版会(英語版:1983))
数学史の世界(村田 全,玉川大学出版部(1977))

 ピタゴラス(前572頃〜前497頃)に半世紀程遅れてエレア派のパルメニデス(前515頃〜?)とゼノン(前490頃〜前430頃)が現れた.彼らは当に独創的であった(see スコフィールド):
 パルメニデス:
(1)真理は論理(背理法=帰謬法)によってのみ到達される.
(2)「あるものはある,ないものはない」という命題から論理を展開する.
(3)その結果: 真にあるところのものは,連続一体・不生不滅で,変化もしなければ運動もしない.それは,均質で,球体をなしている.

 ゼノン:
アキレスは亀に追いつけない.飛んでいる矢は止まっている.etc.

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2007年12月27日

ゼノンの影響 to ギリシャ数学:(2)ピタゴラス&その学派

 前回の投稿 ゼノンの影響 to ギリシャ数学:(1)関係資料 で,古代ギリシャの数学史が,1960年代以降,大幅な書き換えを迫られているという資料を提示した.今日は,それらに基づき,ピタゴラスとその学派 のことをまとめてみたい.

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2007年12月16日

ゼノンの影響 to ギリシャ数学:(1)関係資料

参考文献:
ユークリッド『原論』の成立(斎藤 憲,東京大学出版会(1997))
ソクラテス以前の哲学者たち【第2版】(M.スコフィールド 他著,
内山 勝利 他訳,京都大学学術出版会(英語版:1983))
数学のあけぼの(A.K.サボー 著,村田 全 他訳(1976))
数学史散策(村田 全,ダイヤモンド社(1974))
数学史の世界(村田 全,玉川大学出版部(1977))

 ギリシャ数学の全体像を理解したいと思って勉強しだしたわけだが,1960年代に入ってから,ギリシャ数学史に変革の大波が押し寄せたらしい.村田全教授はこれを“サボー革命”と呼んでいる.この革命によって,ギリシャ数学史の研究者たちは従来の学説に懐疑的な姿勢をとらざるを得なくなり,したがって,従来の解説書のかなりの部分が通用しなくなった.その内容をここで手短に述べたとしても,あまりの激変のために,読者の納得は得られないでしょう.そこで,まず,10冊以上読んだ数学史書の中から数冊を厳選して紹介したい.

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2007年12月08日

補足1 to 数=自然数? の解 by 足立恒雄 著『数学と思想』(仮題)

 ゼノンの属するエレア派の影響がギリシャ数学にとてつもない影響があったとする,村田全教授の言う“サボー革命”(see 『数学史散策』 p.24〜38)を理解しようとして,哲学書にまで首を突っ込んでしまった.今,もがいている最中だが,ひょんなことに,数=自然数? の解 by 足立恒雄 著『数学と思想』(仮題) を補足する箇所が見つかった.
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2007年11月28日

ピタゴラスからデデキントの切断までのメモ(その4:ニュートン 2)

 技術者・科学者が数を自然数から実数に拡張しても構わないと考えた根拠は,数の演算に関する規則でした.
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2007年11月26日

ピタゴラスからデデキントの切断までのメモ(その4:ニュートン 1)

参考文献:
『グレイゼルの数学史IIIIII』(保阪秀正・山崎昇訳,大竹出版)

 デカルトの数直線(1637年)によって,直線上の点と数が対応できるようになった.点は連続しているので,数も連続的に存在できる可能性が整ってきた.いよいよ,「数」が,自然数から,分数・小数そして無理数まで拡張される可能性が出てきたのである.ただし,当時はまだ,ユークリッドの『原論』という権威によってであろうか,数は 定義によって自然数 を指していた.数を実数にまで拡張できるのは,残念ながら,数学者ではなく,数を道具として用いる技術者・科学者であった.
 
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2007年11月23日

数=自然数? の解 by ユークリッド 著『原論』(前3世紀)

参考文献:
『グレイゼルの数学史IIIIII』(保阪秀正・山崎昇訳,大竹出版)

 数=自然数? の問題が気になって,ニュートンに移れないでいた.何気なく,あしあとを残してくれた caneton144 さんの記事 を覗いてみると,なんと ユークリッドの原論インターネット上で読める ではないか.

 
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2007年11月20日

数=自然数? の解 by 足立恒雄 著『数学と思想』(仮題)

参考文献:
『グレイゼルの数学史IIIIII』(保阪秀正・山崎昇訳,大竹出版)
『数学史』(武隈良一著,培風館,1963年(第8刷))    
『数の歴史』(ドゥニ・ゲージ著,藤原正彦 監修,創元社)
カッツ 数学の歴史』(上野健爾 他 監訳,共立出版)
岩波 数学入門辞典』(上野健爾 他 編集,岩波書店)
復刻版 ギリシャ数学史』(T・L・ヒース 著,平田寛 他 訳,共立出版)


古代ギリシャ以来,ヨーロッパは,中国・インド・中東諸国とは異なり,数と量を区別し,数は自然数を意味した.そのこだわりはデカルトの『幾何学』(1637)の出版時点でもまだ続いていた.何が彼らをそうさせたのか? 疑問が沸々と大きくなり,持ち合わせの数学史を読み,何時間もあれこれ検索しては,ヒントになる解説がないかと探し回った.

ありました.
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2007年11月17日

数学の美しさ

>“自然数は神が創りたもうた.その他の数は人の為せる業である”
>と一流の学者が叫んでいる.これはもう信仰だ.科学ではない.
についての さちこさん のコメントには答えねばならないでしょう.
 「自然数」については後回しにして,「数学の美しさ」で検索してみた.約 15,500 件も出てきたのには驚いた.さちこさんが 「博士の愛した数式」を見たときの感想 神秘的で美しい もしっかりありました.
>紙に書いた仮の直線
>本当の直線は、心のなかにある
>本当に大切なことは心のなかにある
しみるねー.


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posted by TaD at 20:05| Comment(2) | TrackBack(1) | 学問 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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