2009年08月09日

「異教徒」という言葉のもつ重さ3−−現代の十字軍

 親の七光りだけで大統領になれた幸運な馬鹿もいる.例の9.11同時多発テロを好機とばかりに十字軍を気取ったアフガン・イラク侵攻を行ったが,ずさんな統治計画が露呈してイラク国民は疲弊している.大成功だったのはイスラム国家の破壊だけである.かつての中世十字軍がそうであったように.


 ブッシュ大統領の伝記映画『W』のレビューからの引用:
由緒正しいブッシュ家の長男、W(テキサス訛りでダブヤと読む)こと、ジョージ・W・ブッシュは何をやらせてもダメなボンボンだった。
高校の成績はBばかり、親が裏口入学させたイエール大学でも酒飲んで暴れてばかりで警察に逮捕される。
68年、ベトナム戦争は激化したが、ジョージは父のコネで州兵になることで徴兵を逃れた。父は第二次世界大戦のパイロットだったが、ジョージのパイロットの適正テストの結果は最低レベルだった。
卒業した後は、ブッシュ一族の経営する石油会社、投資会社、スポーツ用品店を任されるが、サボってばかりでどれも失敗。
父ブッシュはいつもジョージを「お前はできそこないだ。ブッシュ家の恥だ。弟のほうが出来がいい」と詰るばかりだった。
 いつまでも強い父の下から逃れられず、父からも誰からも認められないジョージ。
 彼は父に認められようと一念発起してテキサス州の下院議員選挙に立候補した。そして惨敗した。
 何をやってもダメなジョージ・W・ブッシュはついにアルコール中毒へと落ちていく。
 アルコール中毒から救ったのはキリスト教原理主義であった:(引用2
ブッシュは、39歳でボーンアゲイン(生まれ変わり)クリスチャンとなり、アルコール依存症から立ち直ったと言われている。ボーンアゲインとは、大人(多くの場合中年)になってからキリスト教に改宗したり、新たに信仰への誓いを行ったキリスト教徒のことで、聖書の教えを絶対的とし、伝道に重きを置く福音派を指すことが多く、狂信的で知られる。
私の身近でも40歳を過ぎて突然、ボーンアゲインになった男性がいる。彼は電気・電子エンジニアで、非常に論理的な人である。しかし、宗教(と愛国心)のことになると、その論理がぶっ飛んでしまう。
 そして劣等感は突如根拠のない自信に変貌してしまった:

神は私が大統領になることを望んでいると思う

 大統領選挙で殆ど疑わしい勝利を得て2001年1月20日に大統領に就任したブッシュだったが,その9ヵ月後に起こった同時多発テロはむしろ彼に幸運をもたらした:(引用3
事件直後から威勢のいい発言が、大統領の口からポンポン飛び出した。「テロに対する戦争を勝ち抜く」「テロリストと彼らをかくまう者を区別しない」「これはテロを超えた戦争行為」「(首謀者ビンラディンを)生死を問わず捕まえる」「彼を穴からいぶりだす」。果てはテロに対する戦いを「十字軍」という言葉で表現し、「無限の正義」という言葉も使った。こうした威勢のいい言葉は、やがて9月20日のブッシュ大統領の議会演説へと収斂していく。
 「世界のすべての国は決断しなければならない。われわれと共にあるか、さもなくばテロリストと共にあるか」
 これ以上に大見得を切れるセリフは、めったにあるものではない。敵か味方か、善か悪か。世界を巻き込んでのテロ撲滅宣言である。9月中旬の世論調査によると、アメリカ国内では、回答者の85%が軍事行動を求め、そのうち75%が「市民に犠牲が出ても攻撃を行うべし」と答えた、と伝えられている。この数字を裏付けるように、議会演説の直後の世論調査では、大統領の支持率が、なんと91%にまで上昇した
 物事を単純に割り切るしか能のない単細胞が選民気取りでテロリスト=異教徒を殲滅せよと絶叫する様は滑稽至極である.ブッシュはこのとき十字軍の先頭で進軍する騎士の気分だったのだろう.

 アフガニスタン侵攻だけでは足らず,イラクが 核、化学、生物などの大量破壊兵器を隠し持つとの言いがかりをつけてイラク戦争に突き進んだ.ここで,イラク戦争に関する Google ビデオで動画をどうぞ.

 当時,私はブッシュのことをよく知らなかったが,イラク戦争の欺瞞性をはっきり認識したテレビ映像を今でも覚えている.それはバグダッドを占領した際に警察官がいなくなり,略奪や強盗が横行したときのことである.略奪品を満載したリヤカーを引く盗人をアメリカ兵がただ眺めるシーンである.ブッシュ政権がイラク政府の破壊だけに関心があり,その後の統治組織の編成はどうでもよいと思っているのをはっきりと認識した.もしも神ありせば,ブッシュは天国に召されるはずもない!!

清き one crick please (^^;) メモ of『なっとくの微積・解析』に一票
posted by TaD at 01:52| Comment(4) | TrackBack(0) | 歴史 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
TaDさん、こんばんは♪

初めましてm(__)m
マイケル・ムーア氏の「華氏911」に
描かれた W.ブッシュ氏そのものですね。
Posted by k_s at 2009年08月09日 21:54
k_s さん初めまして.TaD です.
このテーマを選ぶときにかなりの覚悟をしました.
書き出すと一気に書けてしまったという感じです.

> マイケル・ムーア氏の「華氏911」に
> 描かれた W.ブッシュ氏そのものですね。

華氏911のことは名前ぐらいしか知りませんでした.
昨夜インターネットで検索して,徹夜で知識を吸収しました.
確かに,ブッシュの人物像分析はほぼ完全に同じですね.
イラク侵攻の熱狂の陰で,正しい分析ができる多くの人々がいることを知って,意を強くしました.

私の分析から得た教訓を付け加えたいと思います:
馬鹿には悪魔が取り憑きやすい.
“悪魔はしばしば神の衣を身に纏って近づく”.
宗教には世俗の権力を決して与えてはならない!!
Posted by TaD at 2009年08月10日 13:29
いつも見てます☆
更新がんばってくださいね〜♪
Posted by ふみ at 2009年10月20日 15:18
ふみさん,初めまして.管理人の Tad です.
書き込みありがとうございます.

現在,こちら URL↓に出稼ぎに行っておりますが,まもなく戻って参ります.

分厚い本に,見だしフックをぺたぺた貼り付けて,次の書く準備は整っています.しばしのご猶予を.

※ キーなどの大事なものは“置き場所を同じにしておく”のが忘れないためのコツです.
Posted by TaD at 2009年10月21日 16:36
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